震災が起きたら葬儀はどうなる?東日本から約11年目

最新編集日:2022年03月17日

震災が起きたら葬儀はどうなる?東日本から約11年目

東日本大震災から約11年が経とうとしています。
この震災では約16,000人が亡くなり、約2000人もの方がいまだに行方不明です。

震災の時には、様々な部分で混乱が生じますが葬儀も例外ではありません。
同時に多くの方が亡くなる大震災。その時葬儀や火葬はどのように行われるのでしょうか?

この記事では東日本大震災のときの状況を振り返り、万が一首都直下が起きたときにどうなるかを各種資料から見てみましょう。

  

東日本大震災の時葬儀はどうなった?

それではまず、東日本大震災の時に葬儀や火葬がどのように行われたのかを振り返ります。

被災地では?

津波により甚大な被害を受けた東北地方。
中でも宮城県の沿岸部は特に大きな被害を受けました。

一度に数十人、数百人という死者が発生する中、沿岸部の各自治体の火葬場も被災していたため遺体を火葬することができないという状況に。
そこで「仮埋葬」という形で一度棺に納めて、土葬をし、改めて掘り起こして火葬を行うという措置が行われました。

東京都や内陸部の火葬場へ搬送され、そちらで火葬が行われることも。
2011年5月ごろには現地の火葬場も少しずつ復旧してきたため、掘起しが行われ始めました。
宮城県の葬儀社「清月記」の担当者によると、石巻市では、5月から8月中旬までの間で700人以上の遺体の掘り起こし作業が行われたとのことです。

仮埋葬が行われる際には、遺族が手を合わせることができましたが、掘起しの際には遺体の状況がよくないことなどから立ち合いができませんでした。
火葬を行った後の、拾骨は通常通り遺族の手によって行われました。

関東地方では?

関東地方では4月15日から10日間の間、葛飾区の四ツ木斎場を被災遺体専用斎場として、宮城県の身元不明のご遺体約500体を受け入れました。

関東地方では大きな揺れが発生し、建物の崩壊や火災などで東京都内だけでも100以上の方が、死傷しました。

首都直下型地震が来たら葬儀はどうなる?

万が一首都直下地震が起きたら火葬や、葬儀はどうなるでしょうか?
各種資料から抜粋して予測をご紹介します。

首都圏では、通常時でも火葬場の数が人口に対して足りておらず、冬場になると火葬場の予約が取れずに5日~10日ほど待つことも珍しくありません。

そのため震災が起き、一度に多くの方が亡くなった場合その処理が追い付かなくなることは容易に想像できます。
またもし火葬場自体が被災して火葬が行えなくなった場合には処理ができない遺体がより多くなることでしょう。
それでも追いつかない場合には、東日本大震災のときのように仮埋葬のことが行われる可能性もありますが、首都圏には土葬ができるような場所が少ないです。
そのためそもそも火葬場の被害を最小限に抑えるための、耐震、そして遺体が大量に発生してもとどめて置けるような安置設備の整備をすることが急務だとしている学者もいます。

東京都ではそのような事態に備えて、東京都広域火葬体制というものを備えています。
火葬の処理能力をいち早く把握し、対応しきれない場合には他の自治体への協力要請をし、円滑に火葬を進めるという方針です。
東日本大震災の時と同じように、他の都府県に協力を要請することになるでしょう。

被災した時の葬儀費用は?

被災をしたら、着の身着のままの状態で火葬のためのお金を持っていないこともあるでしょう。
その時葬儀費用はどうしたらいいのでしょうか?
そんな時のために「災害救助法」というものがあります。

この法律では災害時に、火葬など以外にも住民に必要な支援をすることが定められています。
その中に「埋葬」に関する項目があるので、火葬料金など最低限のところに関しては支援を受けることが可能。
しかし判断は自治体によるため、東日本大震災では支給がある自治体とない自治体があったり、支給があっても、火葬料のみだったりその搬送にかかる費用も含まれていたりと適用範囲も自治体ごとに異なります。


また東日本大震災では、葬儀社ごとにも対応が異なりました。
遺族に一切請求しなかった葬儀社もあれば、逆に震災時の対応ということで過大に請求した葬儀社などもあったようです。

この記事を書いた人

亀井 洋一 (葬儀の口コミ編集部)

東京都出身。親の葬儀を経験したことで葬儀業界に興味をもち、大学を卒業後葬儀社で勤務。10年の現場経験を経て、退職。
消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「葬儀の口コミ」を運営している。

【知らなきゃ損】葬儀の情報一覧

トップ画像 亡くなってから葬儀までの日数と葬儀の流れを解説!葬儀まで1週間かかるって本当? この記事では ・亡くなってから葬儀までの日数 ・亡くなってから葬儀までが長時間の場合どうするのか について書いています。 皆さんは、亡くなってから葬儀まではどのくらいの日数がかかるか知っていますか? 地域や時期の差もありますが、ところによっては1週間以上か...(続きを読む トップ画像 コロナで亡くなっても普通の葬儀が可能に。納体袋も不要。厚労省ガイドラインを見直し。 1月6日、「コロナで亡くなった方の葬儀に関するガイドライン」が改訂されました。 このガイドラインの改定により、コロナで亡くなった方でも納体袋に収めずに普通に葬儀ができるようになっていきます。 詳しく見ていきましょう。...(続きを読む トップ画像 「葬儀しない、墓もいらない」ときの供養の方法とは?遺族への頼み方・お墓を持たない方法を解説。 この記事では、 ・自分の葬儀をシンプルにしたい人 ・葬儀も墓も要らないとき、家族への伝え方が分からない人 ・お墓を持たずに供養する方法 について書いています。 日本の葬儀の平均費用は約190万円と言われています。 親族をはじめ、友人や会社関係の人まで参列...(続きを読む トップ画像 喪中の読み方、意味とは?忌中と喪中の違い、やってはいけないこと この記事では、 ・喪中・忌中の読み方と意味 ・喪中と忌中の違いについて ・喪中・忌中の間にやってはいけないこと ・喪中はがきの出し方 について紹介しています。 「喪中」や「忌中」という言葉は知っていても、 どのような意味なのか、どのように過ごせばいいの...(続きを読む トップ画像 戒名を付けるお金がないときどうする?戒名なしでの葬儀、安く戒名を付ける方法を解説 この記事は、 「戒名を付けるお金がないとき、どのような対処ができるのか」 「戒名を付けずに荼毘に付すことはできるのか」 「安く戒名を付けることはできるのか」 という疑問にお答えします。 戒名を付けるにはまとまったお金を僧侶にお支払いしなければなりません。 ...(続きを読む トップ画像 【解説】火葬場に行ってはいけない人とは?火葬に参列できるのはどこまで? 葬儀のあとに故人を荼毘にふす火葬場。 実は火葬場には誰でも入れるわけではありません。 火葬場に入れる人と入れない人がいることを知っているでしょうか。 この記事では、 ・火葬場に行ってはいけない人は誰か ・火葬場に行ってはいけない理由とは何か ・火葬場に参...(続きを読む トップ画像 喪服はしまむらで安く買える!お手頃でマナーを守ったアイテムを紹介【靴・小物もOK】 葬儀のお知らせは突然入ります。 昔購入した喪服が入らなかったり、持っていなかったりすると、早急に喪服を購入しなければなりません。 でも喪服ってなかなか高価で出費も痛いですよね…。 そこで、喪服を調達するのにオススメなのが「しまむら」です! 今回は、しまむ...(続きを読む トップ画像 喪服にタイツはOK!女性用喪服の足元マナー、最適なストッキングのデニール数は? 葬儀に参列するとなると、悩んでしまいがちな葬儀の足元マナー。 タイツやストッキングを履いていいのか、どのような色やデニールにしたらいいのか、マナーを守った服装を選ぶのは難しいですよね。 結論から言うと、葬儀にタイツは着用OKです。 今回は、 「葬儀にタイ...(続きを読む トップ画像 亡くなる前の兆候は目に現れる!そのとき家族ができること。後悔しない別れをするには 大切な人とのお別れはだれでも悲しいものです。 目が濁る・手が冷たくなるなど、人は亡くなる前になるといくつかの変化や予兆が見られる場合があります。 予兆の現れ方などを知っておくことで、心の準備や今できることがわかります。 この記事では、 「人が亡くなる前の兆候...(続きを読む トップ画像 葬儀費用の平均と安く抑える方法7選!誰が負担するのか、払えないときの対処法まで この記事は、 「葬儀の平均費用について知りたい」 「葬儀の費用を抑える方法について知りたい」 という方に向けて書いています。 葬儀社から見積もりを取ったものの、その金額か妥当かなかなか分かりづらいですよね。 今回は葬儀の平均費用と葬儀費用の抑え方も紹介しま...(続きを読む
▶すべての記事を見る