「葬儀しない、墓もいらない」ときの供養の方法とは?遺族への頼み方・お墓を持たない方法を解説。

最新編集日:2023年01月07日

「葬儀しない、墓もいらない」ときの供養の方法とは?遺族への頼み方・お墓を持たない方法を解説。

この記事では、
・自分の葬儀をシンプルにしたい人
・葬儀も墓も要らないとき、家族への伝え方が分からない人
・お墓を持たずに供養する方法
について書いています。

日本の葬儀の平均費用は約190万円と言われています。
親族をはじめ、友人や会社関係の人まで参列してもらい、大勢で故人を見送ることが一般的でした。

しかし昨今、そんなに自分の死後に大きな葬儀を挙げたくない、
家族数人に見届けてもらえば十分だ、
という考え方が広まりつつあります。

「葬儀・墓が要らない」ときどのような供養方法があるのか紹介します。

  

自分の死後、「葬儀・埋葬もいらない」という人が増えている

「お金をかけず質素に、親しい人だけで」

とある調査では、大勢に見送られる従来の葬儀ではなく、
式や埋葬を行わずひっそりと静かに逝きたいという考えが増えているようです。

その理由としては、このようなものがありました。
・家族に多額のお金を使わせたくない
・他人に迷惑をかけたくない
・形式的な葬儀に違和感がある

実際に葬儀も墓も建てない供養は可能なのでしょうか。
その場合どのような方法があるのでしょうか。

葬儀しない・墓も要らないときの供養方法

葬儀しない・墓も要らないときの供養方法とはどのようなものになるでしょうか。
まずは大まかな供養の方法を紹介します。

家族に遺志を伝える
②葬儀社に依頼する・遺族間で話し合う
③火葬を行う
④遺骨の供養をする

①家族に遺志を伝える

まずは家族に「葬儀をシンプルにしたい」遺志を伝えましょう。
事前に伝えておくことで遺族も葬儀の指針を立てやすくなります。

家族への意志の伝え方のオススメは2つあります。
1つ目は、近しい家族(妻や夫、子ども、兄弟姉妹)に口頭で伝えることです。
口頭で伝えることで、より細かいニュアンスやお願いまで伝えることができます。

2つ目は、エンディングノートに書いておくことです。
葬儀は故人の死後、親戚が話し合って決めていくことが多いです。
エンディングノートに書くことで、正確に遺志を伝えることができ、
話し合いの過程で内容が変わってしまうことを防ぐことができます。

③葬儀社に依頼する・遺族間で話し合う

故人が亡くなったあと、葬儀社と相談しましょう。
葬儀と墓が要らない供養でも必ず葬儀社を呼びましょう。

葬儀社を呼んだ方がいい理由としては、専門知識が多く必要になるからです。
行政への連絡や火葬場の手続き、故人の安置方法など素人が一から行うことはなかなか難しいでしょう。

さらに遺族間での話し合いも重要になってきます。
故人の遺志を実現するのか、部分的に取り入れるのか家族での合意が必要です。
こちらの話し合いがうまくいっていないと親戚間などでトラブルのもとになります。

④火葬を行う

火葬場で火葬を行います。
葬儀はしないという方でも、火葬場に僧侶を呼んで10分程度のお経を読んでもらうことや
参列者が顔を見てお別れをいうことができます。

⑤遺骨の供養をする

遺骨の供養の方法はいくつかあります(後述します)。
大きく分けるなら「火葬場で処理をしてもらう」か「自然に返すか」です。
どちらを選んでもメリットデメリットはあるので、家族で話し合って決めましょう。

お墓を建てないときの供養方法

お墓を建てないとき遺骨はどのように供養したらいいのでしょうか。

遺骨の供養の方法は主に3つあります。
①火葬場の方に処理してもらう
②自然に帰す
③手元で持っておく


具体的な方法を説明していきますね。

①火葬場の方に処理してもらう

多くの葬儀では、火葬場で遺体を焼いたあと、骨壺に収骨して持ち帰ります。
しかし申し出ることで火葬場にて、遺骨を引き取ってもらうことが可能です。

遺骨の処理を希望される方は、葬儀社に依頼しましょう。
火葬場と連携を取って希望のかたちにしてもらえます。

②自然に帰す

こちらは遺骨を遺灰にして、樹木葬や散骨を行うという形です。
一本の木の下や大きな海・山に大切な人が眠り、大きな大地に帰っていくと考えると魅力的な供養方法ですよね。
また墓標なども建てることがないため、費用を安く抑えることができます。

供養の注意点は、さまざまな決まりを守らないと犯罪になる可能性があることです。
遺骨や粉骨を土に埋めたり上から葉をかぶせたりすると、「埋葬」とみなされ、
墓地埋葬法に違反することになります。また遺骨を2㎜以下に砕かないと死体等遺棄罪になる可能性があります。
専門的な業者を介して散骨をすることがオススメです。

③手元で持っておく

火葬場で骨壺に遺骨を収骨したあと、自宅でそのまま保管する供養方法があります。
遺骨がお家の中にあることで故人が身近に感じられるでしょう。
また樹木葬・散骨同様、お墓を建てないため費用を大きく抑えることができます。

②の自然に帰す供養方法同様、自宅での供養の注意点は、自宅の庭でも埋葬してはいけないことです。
遺骨や粉骨を土に埋めたり上から葉をかぶせたりすると、「埋葬」とみなされ、
墓地埋葬法に違反することになります。

葬儀をせず・お墓をつくらない供養のメリットデメリット

葬儀をしないとき、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

メリット

葬儀・墓のない供養をすると、メリットは次の点です
①経済的な負担が少なくなる
②シンプルな葬儀ができる


葬儀・墓のない供養は大規模な祭壇や葬儀、墓石などが必要ありません。
したがって供養にかかる費用を大幅に抑えることができます。
さらに火葬と遺骨も処理してしまうため、葬儀やお墓の維持で多くの人を巻き込むことなく、自分の代で完結させることができます。

デメリット

葬儀・墓のない供養のデメリットは次の点です。
①親族からの理解が得られないことがある
②故人を偲ぶ機会や親戚が会う機会がなくなる


葬儀・墓のない供養はいまだほとんど普及していません。
一般的な葬儀の形ではないため、本当に故人を偲ぶことができるのか周囲から批判を受ける可能性があります。

さらに墓がなく墓参りが不要になるため、お盆や回忌などの儀礼が行いづらくなります。
そのため親戚同士が顔を合わせる機会も少なくなる可能性があります。

家族から「葬儀・埋葬はいらない」と言われたら

家族から「葬儀・埋葬はいらない」と言われたら、どのようにしたらいいのでしょうか。

まずはどのような葬儀がいいのか希望を具体的に聞きましょう。
「葬儀・埋葬はいらない」と一言にいっても、
お経は挙げてほしいのか、誰に来てほしいのか、遺骨はどのように処理してほしいのかなどで
葬儀社に相談する内容は変わってきます。

本人の希望を聞いたら、それらが実現可能かどうか考えましょう。
葬儀・埋葬のない供養方法は残念ながらあまり一般的な方法ではありません。
経験豊富な葬儀社にサポートしてもらいながら進めていくことがいいでしょう。

墓がある場合、墓じまいをする必要がある

葬儀・墓のない供養をしたい場合でも、先祖代々の墓があり自分の後誰も入る予定がない場合は「墓じまい」をする必要があります。
墓じまいとは、お墓の維持・継承が難しい場合にお墓を解体して更地にすることです。

墓じまいのやり方

墓じまいには必要な手順があります。
勝手に墓を壊したり放置したりすると法律違反になる場合がありますので、注意しましょう。

手順は次の通りです。
①親族の同意を得る
②管理者に墓じまいをしたい旨を連絡する
③遺骨の受け入れ先を決める
④墓じまいの依頼先を決める
⑤墓地がある自治体で改葬許可証を発行してもらう
⑥ご遺骨を取り出す
⑦墓域を更地にして管理者に返還


個人で行うとかなりの労力と費用が掛かります。
お寺や管理者の許可を得て、専門の業者に頼んで行ってもらうことが安全です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
葬儀・埋葬のないシンプルな供養方法のニーズは高まっています。
しかしまだ一般的には知られていない供養方法でもあります。

検討されている方は家族と葬儀社とよく相談して、後悔のない方法を選びましょう。

この記事を書いた人

亀井 洋一 (葬儀の口コミ編集部)

東京都出身。親の葬儀を経験したことで葬儀業界に興味をもち、大学を卒業後葬儀社で勤務。10年の現場経験を経て、退職。
消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「葬儀の口コミ」を運営している。

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