遺影が決まれば葬儀の打合せは半分終わる⁉

最新編集日:2022年03月17日

遺影が決まれば葬儀の打合せは半分終わる⁉

『遺影写真を決めていますか?』
皆さんのお宅やご身内のなかに高齢の方がいらっしゃるのなら“写真を撮っておいて下さい”と私は言います。葬儀で一番・・と言っては大袈裟ですが、私はかなり高い位置で“遺影写真”の存在を挙げています。その根拠を実証に基づき挙げていきたいと思います。

参列者は遺影写真しか見ない

もしあなたがどなたかの葬儀に参列したとします。式場に出向いて、受付を済ませて、誰かと挨拶したりして・・。最初にどんなものが目に入りますか?そう、『遺影写真』なのです。祭壇の真ん中にドーンと飾られている、アレです。あとは、「お花が綺麗だなー」とか、「自分が出した供花はどの辺りにあるのかな?」とか、そんな感じでしょう。一番印象に残るのは間違いなく『遺影写真』なのです。

公営の斎場などは、幾つか葬儀式場が並んでいる場合があります。間違えないように会場の入口には“看板”を出しています。

“◯◯家 故◯◯◯様 葬儀式場”

みたいなものですね。動揺されるのか、慌てて来られる参列者もいらっしゃいます。慌てて式場に入ってきて、受付して香典を出して、いざ焼香・・となって祭壇の写真を見て、そこで気づきます。
「ここの式場じゃない!」
焼香しないで受付の前に再び来て
「式場を間違えたみたいです。さっきの香典返して下さい」
受付の係の人は、預かっている香典のなかからその人の出した香典を探し当て、お返しします。慌てて来たものだから、正面の看板など見ていないのです。きっと隣の式場と間違えたのですね。半年に一度くらい、そういう方がいらっしゃいます。(本当です。)

葬儀のメイン看板って、決して小さいものではないですよ。8尺とか10尺とかの高さで入口横に立てているはずです。でも、見ていない。目に入らない。確実に見るのは『写真』なのです。写真を侮ってはいけません。お客様も決して写真を軽んじている訳ではないでしょうが、きっとそこまで分からないのでしょう。

写真さえ決まれば、葬儀の打ち合わせは半分以上は決まったものと、私は考えます。どんな祭壇にするとか、お料理や返礼品などは、葬儀の規模やご予算によって自ずと決まってきます。写真ばかりは、お客様の領分なのです。私どもがどれだけ努力したところで、写真だけはどうしても我々からは出てきません。(当たり前ですが)

写真自体が少ない場合

「あまり写真が無いんです」
亡くなったのが高齢の方だとよく耳にする言葉です。それでも、探していただきたいのです。何かあります。
晩年に老人ホームに住まれたり、デイサービスを利用されたりすると、施設では写真を撮ってくれているのでありがたいです。
それを預かって遺影写真をお作りします。施設のスタッフさんには本当に頭が下がります。

「携帯(スマホ)に写真は撮ってますので」
スマホやデジタルカメラをお持ちだと、そのなかに写真を撮ってあることもあるでしょう。
でもスマホのなかには、いろんな写真があるはずです。
1枚2枚じゃない、何百枚、何千枚とあるかもしれません。
そのなかから“これだ!”と思える写真を探し出すのは、結構大変な作業です。
葬儀の準備に、そう何日もかけることは出来ません。数日間の間でいくつものことを決めていきます。
急な事故で亡くなった場合は、それは急ごしらえに写真を決めることもあるかもしれません。でもかなりの高齢だったり、大変言いにくいのですが・・終末期の病気だったりするのであれば、写真は決めておくと万が一の際に慌てずに済みます。

一番良い遺影写真とは......?

一番良い写真は、写真スタジオなどで撮ったものです。つまりプロに撮ってもらったものには間違いが有りません。ピントから背景から光量から、すべてが完璧です。少々お堅い表情かもしれませんが、それはそれで良いと思います。

おとはお花見で撮った写真ですね。日本人ほど花見を好む国民はないでしょう。満開の桜を前にして、しかめっ面する人はいません。大抵笑います。服も艶やかなものを着ていると思います。そこでパシャッと撮るのです。お花見の写真はテキメンです。家族などでパーティーしている写真も良いですね。大勢の方と一緒にワイワイやっている姿も、見ているこちらも気持ちのよいものです。お人柄が自然と出る写真だと思っています。

写真自体が小さくても引き延ばせますが、お顔の輪郭は大きくぼやけます。出来るだけご本人が大きく映っているものの方が無難です。

その時になって慌てないために

プリントして持っておくのが一番です。何百枚何千枚のなかから慌てて一枚選んで葬儀屋さんに渡し、あとになって「こっちのほうが良かった」となっても遅いのです。(追加で作ることは可能ですが、オプションにはなるでしょうから。)

私の父は9年前に亡くなりましたが、亡くなる一年以上前から“これを遺影にする”と写真を決めていました。兄たちにも見せていて了承を得ていました。なので写真に割く時間は一切無し。ほかのことが沢山できたので有難かったのを覚えています。それくらい写真のウェートは大きいのです。

いつか“その時”は必ず来ます。残念ですが来るのです。どうせ“その時”が来るのなら、せめて納得のいくものにしたい・・その想いだけです。

写真は・・皆さんが思っている以上に見つからないものです。撮っておいて下さい。

この記事を書いた人

亀井 洋一

東京都出身。親の葬儀を経験したことで葬儀業界に興味をもち、大学を卒業後葬儀社で勤務。10年の現場経験を経て、退職。
消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「葬儀の口コミ」を運営している。

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