【徹底解説】無宗教葬、自由葬とは?特徴やメリット|お坊さんのいないお葬式

最新編集日:2022年06月16日

【徹底解説】無宗教葬、自由葬とは?特徴やメリット|お坊さんのいないお葬式

この記事は、
「無宗教葬(自由葬)」とはどんな葬儀なのか、
「無宗教葬(自由葬)」にはどのような特徴・流れで行うのか

について書いています。

昨今の日本では、特定の宗教を持たない方が増えています。
NHK放送文化研究所の2018年の調査によると、日本において宗教を信仰していない人の割合は62%になるそうです。
みなさんも、お正月に神社に初詣に行ったり、クリスマスを祝ったり、結婚式は教会で挙げたりと宗教にとらわれずにイベントを楽しんでいるのではないでしょうか。

実は最近、葬儀の場でも宗教色を伴わない「無宗教葬(自由葬)」が増えてきています。
「無宗教葬(自由葬)」は一体どんな葬儀なのか、特徴や葬儀の流れをご紹介しましょう。

  

無宗教葬(自由葬)とは?その特徴

無宗教葬(自由葬)とは?その特徴

無宗教葬(自由葬)とは、特定の宗教の儀式や慣習に従うのではなく、自由なかたちの葬儀を指します。

いままでは、僧侶による読経や焼香などを行う仏式の葬儀が一般的でした。現代でも、多くの人が仏式の葬儀を行っており、葬儀は仏式で行うものと思っている方も多いでしょう。

しかし、昨今では「故人らしい」葬儀をしたいという思いの人・特定の宗教をもっていない人などが僧侶による読経などを含めない、自由なかたちの葬儀を行うことが増えています。

無宗教葬(自由葬)の主な流れ

無宗教葬(自由葬)の主な流れ

ここからは、無宗教葬(自由葬)の葬儀の流れを紹介していきます。
仏式の葬儀では葬儀の段取りや一連の流れが決まっていますが、「無宗教葬(自由葬)」ではどうでしょうか。

自由葬とは文字通りすべて自由な葬儀

自由葬には決められた儀式や慣習などが一切ありません。したがって、「無宗教葬(自由葬)」の基本的な流れはありません。
自由葬はその名の通り「これを絶対行う」という決まり事がなく、自由に葬儀の工程を組むことができます。その分遺族が主体となって、葬儀の流れを考える必要があるのです。

無宗教葬(自由葬)で行う内容の例としては、
・故人の好きだったもの、趣味などの品の展示
・故人の好きだった音楽などを流す
・故人の経歴やスライドショーの紹介
・喪主のあいさつ
など、生前の故人を振り返り、偲ぶための形をとることが多いです。

仏式の流れから宗教色だけ除く場合も

「無宗教葬(自由葬)」だからといって、葬儀のすべての流れを一から考えるのは難しいですよね。そんな方には、一般的な仏式の葬儀から宗教色のみを取り除いた形式の葬儀がオススメです。

一例を紹介します。

①開式の言葉
進行役が開式を宣言します。
②黙祷
仏式での読経部分にあたります。全員で黙祷を行います。
③献奏
仏式での読経部分にあたります。故人が好きだった音楽を流したり演奏したりします。故人のスライドショーなどを流すこともあります。
④別れの言葉
仏式の弔辞にあたる部分です。故人とのお別れの言葉を家族や親しい友人が述べます。
⑤弔電の紹介
弔電を読み上げます。
⑥感謝の言葉
喪主が参列者へご挨拶をします。
⑦故人との最期の挨拶(献花)
参列者全員が故人へ花を手向けます。
⑧閉式の言葉
進行役が閉式を宣言します。
⑨会食
参加者で食事をします。

このように仏式の葬儀での流れにならいながら、「読経」部分を黙祷・献奏にかえたり、「焼香」の代わりに献花などを行うといった宗教色の強い儀式のみを取り除きます。このようにすれば、式のイメージが付きやすくなるのではないでしょうか。

無宗教葬(自由葬)のメリット

無宗教葬(自由葬)のメリット

これまで「無宗教葬(自由葬)」の特徴と代表的な流れについて紹介してきました。
葬儀の内容に決まったものがなく自由なため、オリジナルの葬儀を行うことができます。

では無宗教葬を行うと、どんなメリットがあるのでしょうか。
結論から言うと、2つあります。

故人や遺族の希望を叶えられる葬儀費用の大幅な削減ができる

それでは詳しく見ていきましょう。

①故人や遺族の希望を叶えられる

無宗教葬(自由葬)の最大のメリットは、「故人のためにしてあげたいこと」「故人がしてほしいこと」を自由に行えることです。

故人が好きだった音楽を流したりまたはみんなで演奏したり、故人の棺を囲んでみんなで思い出話をしたり…。故人の好きだったものの展示やたくさんのお花で会場を飾り付けることも可能です。

一般的な仏式の葬儀では、難しいような内容も「無宗教葬(自由葬)」ならではこそ大胆に行うことができます。
故人らしい形で最後を弔うことができ、充実した葬儀になることでしょう。

②葬儀費用の大幅な削減ができる

「無宗教葬(自由葬)」のもう1つのメリットは、費用の大幅な削減ができることです。

無宗教葬(自由葬)では基本宗教者(僧侶など)を呼びません。
そのため読経、戒名代などの「お布施」の費用の必要が要りません。一般的に「お布施」の費用は全体の費用の約1/4を占めると言われています。
さらに、葬儀後の初七日から四九日までの法要なども必要なくなります。

「お布施」は、一般的な葬儀のなかでもかなり費用のかかる部分なので、一般的には葬儀のコストが抑えられることが多いです。

しかし「無宗教葬(自由葬)」の内容によっては式場代や備品、スタッフの人件費などでコストがかかる場合もあります。絶対に費用が安くなるわけではありませんので、注意しましょう。

「無宗教葬(自由葬)」を行う注意点

「無宗教葬(自由葬)」を行う注意点

前述した通り、「無宗教葬(自由葬)」は叶えたい葬儀の形がある方には非常にオススメの葬儀です。

しかし、「無宗教葬(自由葬)」を行うにあたって注意すべきこともあります。
具体的には、下記の3つです。
菩提寺がある場合にはよく相談する親族に納得してもらう納骨場所の確保をする

1つずつ解説していきますね。

納骨場所の確保をする

無宗教葬(自由葬)では、基本的にお寺のお墓に入ることができません。

そのため宗教や宗派を問わず納骨できる霊園や納骨堂などを確保する必要があります。
公営・民営と様々な種類があるので、調べてみましょう。

また納骨をせずに散骨を行う、という選択肢もあります。
もっとも一般的な海に遺灰をまく「海洋散骨」や山や林にまく「山林散骨」、遺骨を宇宙に飛ばす「宇宙散骨」などと最近では様々な種類の散骨方法があります。故人が自然好きである場合には、オススメです。勝手にまくことは違法なため、必ず専門業者に依頼しましょう。

菩提寺がある場合にはよく相談する

今家族でお墓を持っている方もいるでしょう。お寺にお墓がある場合には、そのお寺が「菩提寺」となります。菩提寺とは先祖代々のお墓のあるお寺のことです。

菩提寺のお墓に入るためには、基本的にそのお寺のお坊さんを呼び、仏式の葬儀と納骨を行う必要があります。そのため、無宗教葬(自由葬)を行うのが難しいです。

どうしても葬儀だけは無宗教葬(自由葬)で行いたい場合は、必ず菩提寺に相談しましょう。その際も納骨の際だけお経をあげてもらえないかお願いをしてみる必要があります。葬儀の中で一度も菩提寺さんを呼ばないことは失礼にあたります。

親族に納得してもらう

無宗教葬(自由葬)はまだ歴史が浅く、多くの人に親しまれている葬儀の形ではありません。

親族の中に伝統的な慣習を重視する方がいる場合、「無宗教葬」という形式を受け入れられず、トラブルになる可能性もあります。その式を行う意味や思いなどをきちんと共有し納得しあったうえで進められるといいでしょう。

どうしても無宗教葬(自由葬)を行いたい場合は、まず家族葬などの小さな仏式の葬儀を行い、後日お別れ会を開くという形もあります。

喪主が決めることですが、その後の親戚関係に影響しないように注意しましょう。

無宗教葬(自由葬)を執り行う際のマナー

無宗教葬(自由葬)を執り行う際のマナー

前述したとおり、無宗教葬(自由葬)は歴史が浅く、慣れていない人も多いです。そのため、無宗教葬(自由葬)を執り行う場合に気を付けるべきポイントをいくつか紹介します。

案内状は一般的な葬儀と変わらずに出す

無宗教葬(自由葬)でも葬儀の案内状は一般的な葬儀と同じように出します。「故人が亡くなったこと」、「葬儀の日程・場所」を記載しましょう。
案内状には葬儀の形式・平服での参列を希望する場合は、その旨もきちんと記載します。

喪主は喪服での出席が望ましい

無宗教葬(自由葬)でも、喪主は喪服での参列が望ましいでしょう。参列者の中には、ドレスコードが分からずに喪服で参列する方もいらっしゃるためです。
平服での参列を希望する場合は、事前に参列者の方たちにお伝えしておくことが大切です。

香典返しの額は一般的な葬儀と同じ

無宗教葬(自由葬)でも香典返しは一般の葬儀と変わりません。
地域にもよりますが、いただいた1/2~1/3の金額の香典返しが目安となります。

無宗教葬(自由葬)に慣れていない人への配慮をする

参列者の中には無宗教葬(自由葬)になじみのなく、不安に思われている方もいらっしゃいます。喪主や親族は、無宗教葬(自由葬)に慣れていない方への配慮を忘れずに行いましょう。

参列時の服装や葬儀の流れ、どうして無宗教葬(自由葬)を行うのかということを事前にお伝えすることが大切です。小さな不安を解消することで、親族・参列者とともに故人を送る最後の時間を素敵なものにできるでしょう。

無宗教葬(自由葬)に参列する場合のマナー

無宗教葬(自由葬)に参列する場合のマナー

無宗教葬(自由葬)に初めて参列するとき、形式が分からなくて不安に思いますよね。
ここでは、参列する場合にはどのようなことに気を付けたらいいのか、いくつか紹介します。

服装は?

無宗教葬(自由葬)でも、喪主からの「平服でお越しください」などの案内がない限り、喪服を着て行きましょう。

・男性の場合
ブラックスーツ、白のワイシャツ、黒無地のネクタイ、黒無地の靴下・革靴

・女性の場合
黒のアンサンブルスーツやワンピースなど、黒色又は白の真珠ネックレス、黒のストッキング、黒のパンプス

喪主から平服での参列の案内があった場合も、Tシャツやジーンズなどのカジュアルな普段着とは異なります。襟付きの服や黒・グレー、紺などの落ち着いた色をそろえましょう。

わからない場合は喪主の方に相談するといいでしょう。また、どうしてもドレスコードに困った場合は、喪服で出席すると安心です。

香典にはなんと書く?

無宗教葬でも通常の葬儀と同じく香典は必要です。
不祝儀袋、白い封筒などに入れ表書きには「御霊前」と書きます。
金額は、仏式などの相場と変わりません。一般的には親戚ならば1万円~、友人関係その他ご近所のかたであれば3千~5千円程包みます。

無宗教葬(自由葬)はこんな方にオススメ

無宗教葬(自由葬)はこんな方にオススメ

これまで無宗教葬(自由葬)の特徴と流れについて紹介してきました。

無宗教葬(自由葬)は自由な分、遺族が積極的にかかわって作っていく葬儀です。
ここではどのような方に無宗教葬(自由葬)が向いているのかを紹介します。

自分や家族が特定の宗教へのこだわりがない方

前述しましたが、一般的に無宗教葬(自由葬)では宗教の慣習や儀礼を行いません。そのため、宗教色のない葬儀を希望する人にはオススメな葬儀の形です。

菩提寺や信仰している宗教がある場合は必ず家族や宗教者に相談しましょう。

故人の思いを汲んだ葬儀を行いたい方

特定の宗教・宗派にとらわれずに葬儀の形を決められるため、故人が「こうしてほしい」という思いを音楽や装飾・スピーチなどで自由に葬儀に取り入れることができます。故人の思いやある場合や家族でこうしたいという思いのある方には、オススメの葬儀です。

より思い出深いこだわった葬儀を行いたい方

無宗教葬(自由葬)は、一般的な葬儀の形ではないからこそ、一回だけのオリジナルな葬儀をつくることができます。故人の写真や好きだった音楽・料理などを葬儀に組み込むことで、参列者の方にも心に残る葬儀になるでしょう。

まとめ

今回は無宗教葬(自由葬)の特徴と流れ、無宗教葬(自由葬)を執り行うためのマナー等について紹介してきました。
無宗教葬(自由葬)は決められた形がない分、故人や家族の思いが詰まった唯一無二の葬儀ができます。

メリットや注意点をよく考慮して、後悔のない無宗教葬(自由葬)ができるといいですね。

この記事を書いた人

亀井 洋一 (葬儀の口コミ編集部)

東京都出身。親の葬儀を経験したことで葬儀業界に興味をもち、大学を卒業後葬儀社で勤務。10年の現場経験を経て、退職。
消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「葬儀の口コミ」を運営している。

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