お通夜の意味とは?必要なの?

最新編集日:2021年10月22日

お通夜の意味とは?必要なの?

日本では、従来一般的に葬儀と言えばお通夜と葬儀・告別式を行うものという認識でした。
しかし近年、一日葬という通夜を行わない葬儀を行う人も増えていました。
そして2020年、新型コロナウイルス感染症の影響により一日葬を行う人が急増。多くの方が感染対策として通夜を行わずに一日で葬儀を行いました。

そうなってくると「お通夜は本当に必要なもの?」「お通夜って何のためにするの?」「家族だけならお通夜はしなくていいのでは?」といった疑問が湧いてきます。お通夜は果たして必要なものなのでしょうか?
コロナ禍でお通夜を行う人が減った今だからこそ、改めてお通夜を行う意味について考えてみましょう。

お通夜の曲がれやマナーについてもご紹介します。

本来の意味※諸説あり

そもそもお通夜には、どんな意味があったのでしょうか?
諸説あるのでそれぞれ紹介します。

故人の復活を願う

お通夜は元々、遺族や親族だけで執り行うもので、一晩中線香の日を絶やさずに故人の思い出を語り合う時間でした。
これには、故人の事を語り合うことで、故人の復活を願うという意味合いがあったようです。

宗教的な意味合い

お釈迦様が亡くなった時に、弟子たちがその遺体のそばに集まって、夜通しお釈迦様の教えについて語り合ったことに由来しているとも言われています。

また、魂の抜けた遺体に悪霊が入り込まないように見張るという意味があったという説もあり、お通夜には宗教的な意味もあると言われています。

お坊さんに聞いてみると、宗派によって色々お話を聞くことができて面白いですよ。

本当に亡くなっているかの確認

生死の見極めが曖昧だった時代に一晩おいて死亡を確認するためという現実的な意味があったという説もあります。
まだ生きてしまっている人を火葬してしまったら大変ですからね。

医学が進歩した現代ではそのような心配はありませんが......。

さまざまな説がありますが、要は遺族が故人に夜通し付き添う時間だったということは間違いないでしょう。

お通夜の位置づけの変化

しかし、そのような意味合いは現在では薄くなっています。
自宅でなく、斎場で葬儀を行う人が増えたことが原因の一つです。防犯・防災上の理由から一晩中線香の火をつけておくことを禁じている斎場が多く、また斎場に遺族が宿泊できる施設が備えられているとも限りません。

宿泊できる場所にも故人との関係性や人数による制限を設けている場所が多いです。
そのため、遺族や親族が夜通し線香の火を絶やさずに、故人の思い出を語り合って過ごすということは減りました。

参列者が来やすい時間だから行う?

現在では、昼間に行われることの多い葬儀・告別式に参列できない人でも、仕事終わりなどに参列して故人とのお別れができるように、お通夜を行うという別の意味合いが強くなりました。
本来は遺族や親族だけで行うものであったお通夜に、友人や近所の方、会社関係の方などが参列することが多くなったのはこの為です。
お通夜の後に参列者にお酒や料理を振る舞う、「通夜振る舞い」の場で、故人との思い出を偲びます。

お通夜って必要?

以上の意味で現在では、故人の友人や会社関係の方、近所の方などをお呼びするのであれば、参列者への配慮としてお通夜を行うのが一般的です。

しかし、形式などにこだわらずに会社関係の方や近所の方を呼ばない「家族葬」を行うのであれば、必ずしもお通夜が必要というわけではなさそうですね。

遺族や親族が遠方に住んでいたり、高齢である場合などはお通夜を行わずに、一日葬で済ます方が負担が少ないです。
また費用を抑えることもできます。

家族葬であっても、お通夜を行えば時間をかけてゆっくり故人とお別れをするという選択肢も。
家族だけならば参列者に振る舞う料理や香典返しが必要ないため費用を抑えてお通夜を行うこともできます。

コロナの影響でお通夜をしない人が急増

新型コロナウイルス感染症の影響で、できるだけ集まりを短時間にすること、そして参列者を呼ばないことから、お通夜をしない人が急増しました。

コロナが収まったらお通夜を行う人数が戻るかどうか、それはお通夜の意味を皆さんがどう考えるか、その意味を伝えられるお坊さんや葬儀社がいるかどうかによってくるでしょう。

お通夜をしないと怒るお坊さんもいる?

葬儀社に「お通夜をしないで一日葬をしたい」と伝えると、必ず「お付き合いのあるお坊さん(菩提寺)がいるかどうか」を尋ねられます。
そして、そのお坊さんに一日葬でやりたいと伝えてください、と言われます。

なぜか、お坊さんの中にはお通夜の宗教的な意味合いを重視していて「お通夜をしないとちゃんと供養できない」と考える方もいるからです。
そのためお付き合いのあるお坊さんに、お通夜をしないでも大丈夫かを事前に確認しておくことをオススメします。

コロナの影響もあり、寛容になっているお坊さんも多くなってきているので気軽に聞いてみてください。
またお付き合いのあるお坊さんがおらず、葬儀社に紹介してもらう場合には心配いりません。
お通夜を行わないことも了承しているお坊さんを紹介してもらえます。

お通夜の流れとマナー【遺族側】

それでは次に、お通夜を行う際の流れやマナーについて紹介します。

お通夜の流れ

①会場に到着
お通夜当日は、遅くても開式の1時間半まえほどには会場に行きます。
そこで葬儀社との進行の確認や、僧侶への挨拶などを行うのが一般的です。

②受付開始
開式の30分ほど前を目安に、受付を開始します。
参列者に声をかけられた際には、対応をしましょう。

③通夜開始
喪主や遺族は着席をし、お通夜が始まります。
僧侶が入場し、読経⇒遺族の焼香⇒参列者の焼香となります。焼香のタイミングや順番については、葬儀社が声をかけてくれるので、特に心配はありません。

参列者の焼香の際には、参列者から一礼されるので、座ったまま目礼または礼をして応えます。

④通夜振舞い
故人の供養、そして参列者への感謝の為に通夜後に料理を振る舞います。
僧侶が同席する場合には、遺族が接待をします。

お通夜のマナー

お通夜の際には、遺族は参列者や僧侶への対応をする必要があります。
参列者からお悔やみの言葉をかけられた際には「恐れ入ります」「ありがとうございます」と短くて構いませんので応えましょう。

焼香後、また通夜振舞いの前に喪主は参列者に向けて挨拶をします。
挨拶の内容は「参列への感謝、逝去の報告、生前の故人との関りへの感謝」の言葉を簡単にまとめます。

お通夜のマナー【参列者】

それでは次に参列者側のマナーを紹介します。

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香典を持参する

特に遺族からの辞退の意向がない限り、香典を持参します。

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お通夜の服装

服は基本的には喪服を着用しますが、お通夜の場合には平服でも問題ありません。

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到着~通夜振舞い

基本的には早くても開式の30分ほど前、特別な事情がないのであれば遅くても5分前には到着しておきましょう。
余り早く着きすぎても、遺族の迷惑になってしまう可能性があるので注意が必要です。
早く着きすぎた場合には、近所の喫茶店または斎場内の喫茶コーナーなどで時間を潰しておきます。
遅れてしまった場合には、葬儀社の指示に従って動きましょう。

遺族は他の参列者への対応などもしなければならないため、遺族へのお悔やみの挨拶はできるだけ手短にします。

開式後は葬儀社の指示に従って、焼香を行います。
焼香前には、遺族に一礼をしましょう。

焼香後の通夜振舞は一口でもいただくのがマナーです。
しかしあまり長居したり、飲みすぎて遺族に迷惑をかけることがないようにしましょう。

この記事を書いた人

亀井 洋一

東京都出身。親の葬儀を経験したことで葬儀業界に興味をもち、大学を卒業後葬儀社で勤務。10年の現場経験を経て、退職。
消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「葬儀の口コミ」を運営している。

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