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鳥葬はどこで見られる?現在行われている国・地域と日本での実施状況を解説

鳥葬はどこで見られる?現在行われている国・地域と日本での実施状況を解説

この記事は3分で読めます

鳥葬はどこで見られる?現在行われている国・地域と日本での実施状況を解説
「鳥葬」という言葉を聞いたことはあるけれど、その詳細や意味についてはよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では鳥葬の宗教的な背景や実際の儀式の流れ、日本で鳥葬が行えるかどうかについて詳しく解説します。
その他の海外で行われている葬送方法についてもご紹介しています。

【目次】

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鳥葬とは?

鳥葬とは亡くなった人の遺体を自然に還すために行われる葬送方法の一つです。

特にチベットやゾロアスター教徒の間で行われます。山の上に遺体を置き、鳥(特にハゲワシ)がそれを食べることで自然に戻すという儀式です。
火葬が浸透している日本では「鳥に人を食べさせるなんて」と思うかもしれませんが、この風習には「死後も自然の一部となり、生きとし生けるものを支える」という神聖な意味が込められています。

鳥葬の歴史と世界での実施状況

鳥葬の歴史は、ゾロアスター教の成立とともに始まったと考えられています。明確な成立時期は定かではありませんが、ゾロアスター教は紀元前7世紀頃までに現在のイラン地域で成立したとされています。

ゾロアスター教では、光明神アフラ・マズダを最高神とし、「最後の審判」や「善悪の二元論」といった教えが特徴です。この宗教では火・水・土といった自然の元素を神聖なものと捉え、汚してはならないとする教義がありました。

また、死体は不浄なものとされていたため、火葬や土葬によって火や大地を汚すことを避ける必要がありました。そこで採用されたのが、死体を高台に安置し、鳥に処理させるという「鳥葬」という葬送方法です。

ゾロアスター教の影響がアジアに広がる過程で、この鳥葬の考え方も伝わったとされています。特に中国西部では、チベット仏教と結びつくことで独自の鳥葬文化が根付きました。

世界での実施状況

かつてはゾロアスター教徒の多いイランやインド、またモンゴルなどでも鳥葬が行われていました。しかし、近代以降は衛生面や都市化の影響を受け、こうした地域でも土葬や火葬が主流となり、鳥葬はほとんど行われなくなっています。

現在、鳥葬が継続的に実施されている地域は、中国のチベット自治区の一部に限られています。しかし、そこでも環境の変化や動物保護の観点から実施例は徐々に減少しています。

チベット仏教と鳥葬の関係

チベット仏教と鳥葬の関係
チベット仏教において鳥葬が行われるのは「輪廻転生」という死生観に根ざしています。
チベットの人々は、魂が肉体を離れ、次の生へと移ると考えています。
そのため亡くなった人の肉体は物体であるとされ、自然に還すことが理にかなっているというのが風説です。

鳥葬は遺体を鳥に食べさせることで自然の一部として循環させる意味合いを持ちます。
人は生きるために肉や魚を食べるため多くの生命を犠牲にして生きていることから、死後に他の生命に命を与えることがその贖罪になるという教えもあるようです。

またチベットの地理的条件も鳥葬の普及に影響を与えました。
標高が高く木々が少ないチベット高地では、火葬に必要な薪を得ることが難しいです。土葬も地面が硬いため難しく、鳥葬が行われるようになりました。

とはいえチベットでも身分が高い方などは火葬が行われるようです。
ダライ・ラマなどは更に高貴とされてミイラにされています。

ゾロアスター教の鳥葬の考え方

ゾロアスター教の鳥葬の考え方
ゾロアスター教においても、鳥葬は宗教的な意味合いを持つ重要な葬送方法です。ただしチベットとは少し考え方が異なります。

ゾロアスター教では、死体は「悪魔の住処」であり不浄なものと見なされています。そのため悪魔が住み着く前に、鳥によって空に運ばせようという考えです。
そして火を神聖なものとみなしているため、火葬すると火を穢してしまうと考えられています。また土を穢すことにもなるため土葬もしません。

ゾロアスター教徒は「ダフマ」と呼ばれる専用の塔を使用して鳥葬を行っていました。
この塔の上に遺体を置き、ハゲワシがそれを食べることで自然に還すという儀式です。さらに直射日光によって乾燥させて数日間で白骨化します。
この塔の中には信者以外は入ることができませんでした。現在では周辺住民もおり観光地としても有名になっています。

鳥葬の流れ

鳥葬の流れ
ここではチベットの鳥葬の流れをご紹介します。

亡くなる前から準備が始まる

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チベットでは亡くなる直前から、安心して死の瞬間を迎える準備をします。
バルトトゥテルと呼ばれる死者の書を読経したり、遺言を聞き取り、末後の食事と浄水を飲ませたりします。
息を引き取った後には、故人の功徳を増やすため、悪霊から守るために多くの灯明を灯します。

占星術で安置の日時と方角を決める

占星術によって、遺体を運び出す日時と安置をする際の方角を決めます。
亡くなった人の干支や亡くなった日などに基づいて占われると言われています。

湯灌

遺体は香りのいいハーブ入りのぬるま湯やサフラン水、樟脳水を使って湯灌師によって洗われます。綺麗に洗われた遺体はハゲタカが早く食べに来ると言われているようです。
チベットには、トクデンと呼ばれる専門の湯灌師がいます。

読経

僧侶によって読経が行われます。
遺体から魂を抜く意味合いがあります。

解体

遺体の準備が終わると、遺体は「鳥葬台」と呼ばれる山の高台に運ばれます。この場所はチベット高地などの自然豊かなエリアにあり、鳥が自由に飛び交う環境にあります​。
解体師または鳥葬師と呼ばれる職人によって、鳥葬台の上で遺体を解体します。鳥がついばみやすいように骨も細かくするそうです。

ハゲワシが食べる

ハゲワシが遺体をついばみます。
遺体が食べつくされたら鳥葬は終了となります。

鳥葬を見学することはできる?

結論から言うと、現代において鳥葬を見学することは非常に難しくなっています。過去にはチベットの一部地域で観光客向けに鳥葬の見学が許可されていた時期もありました。

しかし観光客が多くなり2005年にチベット自治区から「天葬管理暫行規定(てんそうかんりざんこうきてい)」が出されました。

その際には見学や撮影、録音などが制限されましたが、それでも絶えなかったため2015年にはさらに厳しい法律が定められました。

そのため今では見学が禁止されています。チベット当局は、鳥葬が神聖な儀式であるとし、その文化的価値を保護するために撮影や観光目的での見学を規制しています。

鳥葬は宗教儀式の一環として行われるため、外部の人間が見学することは地元住民や僧侶にとって不適切とされる場合が多いです。また宗教的な観点からも、死者の尊厳を保つため、外部の干渉を避ける傾向があります。そのため現在では鳥葬を直接目にする機会はほとんどなくなっています。

しかし書籍やドキュメンタリーを通じて、鳥葬について学ぶことは可能です。学べば学ぶほど現地を見たいと思うかもしれませんが、あくまでも死者を弔う儀式なので好奇心の対象として行くのはやめましょう。

日本で鳥葬はできるのか?

日本で鳥葬はできるのか?
結論から言うと、日本では墓地埋葬法や刑法190条など法的な観点から鳥葬はできません。

墓地埋葬法と鳥葬の制限

日本の「墓地、埋葬等に関する法律」では、遺体の埋葬や火葬には市町村の許可が必要とされています。この法律により、土葬や火葬以外の葬送方法を実施することは難しく、鳥葬も例外ではありません。
日本では、死者の遺体を野外に放置すること自体が刑法190条に定められる「死体損壊罪」や「死体遺棄罪」に触れてしまいます。

またハゲワシは日本で確保することが難しいため物理的にも困難です。

日本でも過去には鳥葬が行われていた

日本にも、過去には鳥葬に似た葬送が行われていました。
例えば、飛鳥時代などには火葬されたのはごく一部の貴族や皇族、僧侶など身分の高い人だけで、一般の人は亡くなったら遺体を野ざらしにして朽ちさせるのが一般的でした。
平安時代の京都には「鳥辺野(とりべの)」という場所があり、ここでは遺体を山の中に安置し、自然に還す形で葬送していたと言われています。遺体を山の枝にかけて鳥が食べやすいようにしていたようです。
亡くなった方を自然に委ねるという意味で、鳥葬と共通する点があります。

その他の葬儀方法

その他の葬儀方法
鳥葬以外にも、世界には自然と共に死者を送り出す様々な葬儀方法が存在します。
地域や宗教ごとの考え方や、その地域の自然環境に応じて生まれたもので、それぞれが独自の意味を持っています。

風葬

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風葬は遺体を放置し、自然の力に委ねて風化させる葬送方法です。主に洞窟や小屋の中に遺体を安置し、風にさらされることで自然に還るのを待ちます。かつて沖縄の久高島や東南アジアの一部地域で行われていました​。自然と取りについばまれることもあるので、鳥葬と言われることもあります。
沖縄では、遺体が風化した後、骨を洗浄して再び納骨する「洗骨」という風習もありました。

水葬

水葬は、遺体を川や海に流すことで自然に還す葬送方法です。インドのヒンドゥー教徒の間で特に広く行われ、聖なるガンジス川に遺体を流すことで、魂が浄化されると信じられています。
お骨にしてから流すことが主流ですが、火葬費用が払えない場合などは遺体のまま流すこともあるようです。

日本では基本的に遺体を水に流すことはできません。お骨を粉上にした状態で海洋散骨を行うことはできるため、故人を海に還したいという場合には検討しましょう。
例外的に航海中に亡くなった人を船から海へ流す方法が船員法で認められています。死後24時間以上経過したこと、衛生的な保存が難しいこと、必要な措置を講じて海に葬ることなど条件が定められています。

アメリカでは近年注目されている「アルカリ加水分解葬」という水葬もあります。
遺体をアルカリ溶液に浸けて分解する方法です。火葬によって有害物質が発生しない、土葬の場所に困らないというメリットがあります。
ただし州によっては特定の埋葬方法しか認められておらず、アルカリ加水分解葬を行えないこともある用です。

獣葬

獣葬(じゅうそう)は、遺体を野生動物に委ねる葬送方法です。アフリカのマサイ族やモンゴルの遊牧民の間で行われている風習として知られています。遺体をサバンナや草原に安置し、ライオンやハイエナなどの動物が遺体を食べることで、自然界の循環の一部となると考えられています。

人間が生きている間に自然から多くの恩恵を受けていることを考え、死後にはその恩恵を返すという考え方によって行われているようです。チベットの鳥葬と同様に、獣葬も自然と共に生き、自然に還るという価値観を体現しています​。

マサイ族の中にもキリスト教徒が増えていることから、獣葬される割合は減っています。

食葬

食葬は、遺体を家族や友人などが食べることで死者を弔うという非常に珍しい葬送方法です。オーストラリアの先住民アボリジニや、南米の一部の部族の間で行われていました。いわゆる「カニバリズム」です。

この儀式には、死者を単に葬るのではなく、その魂を生きている者が引き継ぎ、家族や部族の一体感を深めるという意味が込められています。
ただし感染症のリスクが高いため、近代になってからはこの風習はほとんど廃止されています。オーストラリアでは政府によって禁止されているようです。

まとめ

鳥葬は、チベットやゾロアスター教など特定の文化や宗教に根ざした葬送方法です。

現代の日本ではあまり考えにくく珍しい葬送方法と考えられるため、興味が生じて見学したいと思うかもしれません。
しかし現地の人々としては、大切な人を葬るための神聖な儀式です。
興味本位で鳥葬の見学や撮影をすることは死者への冒涜になりかねません。

鳥葬に興味がある場合には、書籍や文献などで深く学びましょう。

よくある質問

Q

鳥葬とは何ですか?

鳥葬は、亡くなった人の遺体を自然に還すための葬送方法です。特にチベットやゾロアスター教の地域で行われています。遺体を山の上に置き、ハゲワシが食べることで自然の一部として循環します。

Q

日本で鳥葬を行うことはできますか?

日本での鳥葬は法的に認められていません。日本の「墓地埋葬法」や「刑法190条」により、遺体を野外に放置することは許されていません。土葬や火葬には市区町村の許可が必要であり、鳥葬はこれに該当しないため実施が難しいです。また、ハゲワシなどの鳥を用意することも現実的に困難です。

Q

鳥葬を見学することはできますか?

現在、チベットでの鳥葬の見学は厳しく規制されています。過去には一部地域で観光客向けの見学が許可されていましたが、文化的価値を保護するために禁止されました。特に、死者の尊厳を守るために撮影や録音も制限されています。鳥葬は神聖な儀式とされ、外部の人が立ち入ることは不適切と見なされるためです。

Q

鳥葬とはどのような葬儀方法ですか?

鳥葬とは、遺体を野外に置き、鳥類により遺体を処理してもらう葬儀方法です。主にチベットやモンゴルなどで行われており、遺体を自然に還す意味があります。

Q

鳥葬はどの国や宗教で行われていますか?

鳥葬は、主にチベット仏教やゾロアスター教を信仰する地域、特にチベットやモンゴルなどで行われています。

Q

日本で鳥葬を行うことは可能ですか?

日本では、法律上、鳥葬を行うことは認められていません。火葬や土葬が一般的な葬送方法として定められています。

Q

鳥葬は見学することができますか?

鳥葬は神聖な儀式であり、観光目的での見学は控えるべきとされています。特にチベットでは、無節操な観光客が増えたことから、厳しい取り締まりが行われています。

Q

鳥葬が行われる背景や理由は何ですか?

鳥葬が行われる背景には、土地の地理的条件や宗教的信念があります。例えば、チベットでは土葬が難しい地形であり、また、遺体を鳥に食べてもらうことで魂が天に昇ると信じられています。

Q

鳥葬は現代でも行われていますか?

現代でも鳥葬は行われています。チベットの一部の地域では鳥葬が行われており、時々テレビのドキュメンタリーなどでも放送されています。しかし、価値観や文化の変化から鳥葬を行う数は減少傾向にあります。

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この記事の監修者

株式会社コムウェル(家族葬の四季風)

東京、神奈川、埼玉、コムウェルセレモニー全エリアの営業統括責任者。15年以上の経験を活かし、各エリア責任者へご家族の「あふれる想いに寄り添う葬儀」の提供に向けて指揮を執っている。

葬儀業界で豊富な経験を持ち、地域に根ざした丁寧な葬儀サービスを提供。無駄な費用を削減しながら、ご遺族が安心して故人を送り出せるよう、納得の価格と心を込めたサービスを両立している。

葬儀の口コミ監修者:株式会社ディライト 代表取締役 高橋亮
この記事の監修者

株式会社ディライト

代表取締役 高橋 亮

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葬儀の人材派遣と集客支援の最大手、株式会社ディライトの代表取締役。20歳で葬儀の人材派遣スタッフとして働き始め、独立。以降約20年間、葬儀業界の「人の困った」と「集客の困った」を解消し続けている。

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