葬儀社業界に入ったきっかけはなんでしたか?
きっかけは、とある中堅葬儀社にスカウトされたことですね。
スカウトですか。どのような経緯でスカウトされたのでしょうか。
元々私はキャビンアテンダントとして航空会社で働いていました。そこではサービスマインドを養い、お客様を安心させリラックスしてもらう事を学びました。 その後地上に降りてからは異業種の仕事も経験しましたが、昭和から平成にかけてのバブル崩壊では、日本の経済が深刻な不況に陥り私も直接不況を体験しました。 その経験から「不況に負けない、持続可能な仕事をしたい」と強く思うようになりました。 そこからとある中堅葬儀社さんにスカウトされ、約2年の修行を積みました。 そこで確信したんです。「不況に負けない、持続可能な仕事、それはまさに葬儀の仕事である」と。 今では、私自身が葬儀社を立ち上げ、運営しています。
そういった経緯を経てきたのですね。キャビンアテンダントといえば、まさにサービス業のスペシャリストですよね。加えて安藤さんが積み上げてきた人生経験は、葬儀を依頼する際に非常に安心感を与えます。 ところで、そのスカウトはキャビンアテンダントのスキルや経験を見込んだヘッドハンティングのような形だったのでしょうか
いいえ。私がキャビンアテンダントとして働いていたことは、その時スカウトした中堅葬儀社は知らなかったんです。おそらく私の人懐っこく親しみやすい性格が、葬儀社での働き手としての適性を示していたのだと思います。
それは驚きですね。純粋に安藤さんの人懐っこさと親しみやすさを買われていたということですか。素晴らしいことだと思います。
寿来・オフィスグランマさんの一番の強みはなんですか。
葬祭アドバイザーが付き添うお葬式が出来ることです。 私は葬儀業界にご縁が出来てから12年間は葬祭アドバイザー、コーディネーターとして 葬儀社さんと一緒に現場で仕事をして参りました。 その後現在は多くの経験が積み上げられましたので、自ら葬儀社と立ち上げ葬儀の施行も行っています。
それは素晴らしいサービスですね。 他の葬儀社と何が違うのでしょうか?
有難うございます。 葬祭アドバイザーの仕事は葬儀だけでは終わりません。葬儀後にはご遺族がしなければならないことが多々あります。年金関係並びに役所での手続、相続準備など故人についての後始末が有ります。又、49日法要、納骨、お墓や本位牌を用意することなども並行して行います。 墓終い、仏壇仏具のお焚き上げ、海洋散骨手続き、お部屋の片づけ、荷物処分など、提携する グループ会社と相談してお手伝いをしています。 それら様々な事を順序良く葬祭アドバイザーがアドバイスしております。 ご遺族からは何でも相談できて便利だと好評をいただいております。
これまでの経営で一番のピンチはなんでしたか?
それは間違いなく「コロナウィルス」のパンデミックです。これは本当に試練でした。実は私自身コロナウィルスのデルタ株に感染し、一時は命の危険に直面しました。 大きな大学病院に入院し、髪の毛も一部抜けてしまいましたね。その時は本当に、これが最後かもしれないと覚悟しました。私がこのまま亡くなると、会社も危機に陥る。自分の体調と同時に、会社の未来も心配で、不安でいっぱいでした。
それは大変な試練でしたね。そのような厳しいピンチを乗り越え、今日ここで元気に話をしている安藤さんの姿を見ると、安心感を覚えます。
本当にまたこうして元気になれたことに、心から感謝しています。 その時私が重症だったため、葬儀の依頼を受けることができませんでした。しかし、いつも親しくしている他の葬儀社さんが代わりに依頼を受けてくれました。 そのおかげで、今も会社を存続させることができています。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
本当に頼りになる葬儀社があったのですね。その葬儀社も、やはり安藤さんの人懐っこさと親しみやすさから、支援を申し出てくれたのでしょうか。
そうですね。私が長年築き上げてきた信頼関係と、おそらく私の親交が助けとなったのだと思います。その結果、彼らは私たちが困難な時期を乗り越えるために、手を差し伸べてくれました。本当に感謝です。
安藤さんの弱点はありますか?
実を言うと、私の弱点はITに関する知識です。機械やデジタル技術についてはあまり詳しくないんです。
なるほど。その問題をどのように克服しようとしていますか?
まず私自身ができる範囲で必要なITスキルを学ぶことから始めています。例えば、お客様とのコミュニケーションにはLINEを活用しています。しかし、専門的な知識が必要な場合は、外部の専門家に頼ることもあります。
そのような取り組みは素晴らしいですね。では、今後のITスキル向上について何か計画はありますか?
私の信条は「あきらめてはいけない」です。それに基づいて、少しずつでも新しいことを学んでいきたいと思っています。特に、デジタルマーケティングの分野について詳しくなることで、より多くの人に私たちのサービスを知っていただけるようになると考えています。
安藤さんの一日のルーティーンについて教えていただけますか?
もちろんです。私の一日は早いですよ。朝の5時には起床します。
朝の5時ですか。それはかなり早いですね。まだ空は暗い時間帯ですよ。
確かにそうです。しかし、その時間は私にとって一番集中力が高まる時間なんです。 5時から9時まで気になっている事を考えたり、事務作業をして、9時には正式に業務を始めます。 夕方から夜にかけて、業務が無い時はイブニングセミナーを受講したり、奉仕団体のライオンズクラブの例会に出席したり、毎日忙しく働いています。
それは相当な労力を要する仕事ですね。そのようなハードなスケジュールで疲れを感じないのですか。
さすが最近はくたびれたな~と思う事が多少ありますが、元来両親から頂いた頑丈な身体が幸いしていると思います。「人様の役に立つことを我が喜び」にして来ましたので、口幅ったいですが お仕事は楽しくて疲れも半分と言ったところです。
それはすばらしいですね。楽しみながら働けると、疲れを感じることも少ないですよね。安藤さんの情熱と葬儀業への適性が、そのお言葉から伝わってきます。