葬儀ではネクタイは必須？選び方や結び方について解説

葬儀は故人を見送る厳かな場であるため、派手な印象を与えることのないようシンプルなネクタイを選ぶようにします。
弔事用として売っているネクタイであれば、まず間違いはないでしょう。
弔事用が用意できない場合は、次のことに注意して選びましょう。
・光沢のない黒無地
・刺繍やストライプ柄は避ける
・素材はシルクがベスト
・大剣（最も幅が広い部分）が6センチ以下の細いものはNG
・結んだ時に端がちょうどベルトに届く長さ

そもそも葬儀に参列する際、ネクタイは必須か？
答えは、「必ず着用しましょう」です。
葬儀への参列は「喪服」を着用するのがマナーです。喪服には白無地のワイシャツ、弔事用のネクタイ、シンプルな黒い革靴を合わせるのが原則となります。

プレーンノットはビジネスシーンからフォーマルまで、あらゆる場面で使える基本的な結び方です。小さな結び目が特徴で、目立たず落ち着いた雰囲気が求められる葬儀の場にふさわしい結び方と言えます。結び方を簡単に説明します。

①首にネクタイをかけた状態で、大剣を上にして交差させます。
②交差させた大剣をそのまま小剣に一回り巻き付けます。
③戻ってきた大剣を首元にできた輪に身体側から通します。
④そのまま、大剣を小剣に巻き付けてできた輪に上から通します。
⑤大剣を下に引き結び目を整えます。
⑥結び目をつまみ、小剣を下に引きながら結び目を引き上げます。

ウィンザーノットはプレーンノットと比べると、結び目が大きく、しっかりとした逆三角形となるのが特徴です。こちらもフォーマルな場面に適した結び方とされていますが、習得するためには練習が必要です。
①首にネクタイをかけた状態で、小剣を短めにとり大剣を上にして交差させます。
②首元にできた輪に大剣を身体側から通します。
③通した大剣を右身頃の方に引き下げます。
④大剣を小剣の裏を通して左身頃の方に持って行きます。
⑤首元にできた輪に大剣を上から通します。
⑥通した大剣を左身頃の方に引き下げます。
⑦大剣を小剣の表を通して右身頃の方に持って行きます。
⑧首元にできた輪に大剣を身体側から通します。
⑨⑦の時にできた結び目に上から大剣を通して下に引きます。
⑩小剣を引きながら結び目を整えます。

葬儀に参列する際はディンプル（結び目の下のくぼみ）は作らないのがマナーです。
ディンプルは結び目に立体感を出し、首元を華やかに見せる効果があります。ビジネスシーンやお祝い事の席では効果的ですが、葬儀の場ではふさわしくありません。

ネクタイピンはネクタイが遊ばないよう、ワイシャツに留める実用的な役割があります。きちんとした身だしなみにはなりますが、葬儀での着用は控えましょう。
ネクタイピンはアクセサリーとしての一面も持っているため、華やかな印象を避けるべき葬儀にはふさわしくありません。

紳士服を専門に扱っている路面店や、デパートなどの紳士服売り場では喪服を一式揃えることができます。ブランドにこだわったり上質なものを求める人には向いているでしょう。

日本全国に多数の店舗があり、24時間営業も多いコンビニはネクタイを求めやすい場所です。すべての店舗に葬儀用のネクタイが置いてあるわけではありませんが、ビジネス街や葬儀場の近くの店舗であれば常備してある可能性が高いでしょう。

大手チェーンの100円ショップであれば、ほぼ入手可能です。税込み110円と安価で入手できますが、生地は薄めでポリエステル素材であることが多いです。緊急時の利用には適しているでしょう。

即時入手とはいきませんが、早ければ翌日に届くこともあるネット通販。品揃えはどこよりも豊富で、希望に合わせたネクタイ選びができるでしょう。自宅にいながら購入できるのも魅力のひとつでしょう。

手持ちの喪服がなく、貸衣裳店やインターネットの貸衣裳業者、葬儀社などでレンタルする場合は、併せてネクタイをレンタルすることが可能です。