6つの火葬場には、貴殯館、特別殯館、特別室、最上等、小型炉と5種類の火葬炉がありますが、ほとんどの人が最もスタンダードな最上等を利用します。
その火葬料金は現状59,000円です。それが1月からは75,000円になります。16,000円の値上げです。(小人は32,300円→42,000円と10,000円の値上げ)
その代わり(?)に、特別殯館は177,000円→145,000円の値下げとなります。
東京博善株式会社からの正式発表(
https://www.tokyohakuzen.co.jp/pdf/20201106release.pdf)
ほとんどの方が利用する最上等の火葬炉の火葬料金が上がるので、23区民には大きな影響が及びます。
純粋に火葬料金の負担が増えるだけでなく、周りの火葬料金が安い火葬場に人が流れていくと、火葬場が混み合い、亡くなってから葬儀までの時間が長くなる、安置料が高くなるなどという影響も考えられます。
そしてそれを防ぐために、周辺の火葬場も値上げを......という可能性も十分にあり得ます。
東京23区の火葬場事情は、他の地域のものとは大きく異なります。他の地域では、火葬場のほとんどが公営です。
人は誰でも死ぬので、火葬場運営は公共性の高いものとされているからだと言えます。
しかし東京23区には、公営の火葬場は2つだけ。江戸川区にある瑞江葬儀所と、大田区にある臨海斎場のみ。その他の火葬場は全て民営なので、火葬料金等はある程度自由に変更ができるという事情があるのです。
そのため、各自治体の公営の火葬場が地域住民なら0円~数千円という中、東京博善株式会社が運営する6つの火葬場は火葬料金が割高になっているのです。