葬儀業界に入ろうと思ったきっかけを教えてください。
実家がこの家業でしたので、小さな頃から親の働く姿を目の当たりにしてきました。「遺族と共におみおくりする姿勢」に心を打たれ、私も人の最後を送り届ける仕事がしたいと思い、一緒に手伝いをするようになったのがきっかけです。業界に入ってからは、今年で20年になります。この間、葬儀のことはもちろん、相続のことやお墓のお引越し(墓じまい)など、葬儀にまつわることを多岐に渡り、お手伝いさせていただいております。
新人時代のことで記憶に残っていることはありますか?
先輩が仰っていた言葉が強く記憶に残っています。 『普通はお店の店員がお客様にお礼を伝えながらお代を頂くよね?』 『葬祭業ってその家族の為に寄り添い、おみおくりのお手伝いをさせて頂くとね、心からのお礼を言われながらお代を頂ける。こんな仕事ってなかなかないよ!』 実際に仕事をしていくなかでこの言葉を実感し、今でもその先輩からの言葉はとても印象に残っています。
仕事をする上で最も重要だと思うスキルは何ですか?
様々なスキルが必要ですが、第一は「人を思いやる気持ち」だと思います。思いがあるからこそ、ご家族に寄り添うことができ、一緒に大切な家族をお見送りすることができるのだと思っております。
葬儀で最も注意を払っている点は何ですか?
業界の感覚に慣れすぎず、常に「家族の不安と悲しみの気持ちを汲んだ上でご説明・お手伝いをさせていただくこと」に一番重きをおいております。
仕事をする上で、大切にされていることはありますか?
年間●●件のうちの一件、という捉え方ではなく、「常にそのご家族と全力で向き合うこと」を大切にしております。
仕事の中で一番やりがいを感じるのはどんなことですか?
もはや仕事という感覚ではなく、「そのご家族と向き合って共におみおくりをさせていただくこと」そのものです。これこそが、ネットやAIにはできない仕事ですよね。そこが一番の難しさであり、一番のやりがいだと思います!
今までで一番印象に残っている葬儀・仕事は何ですか?
既存の葬儀の形式にとらわれず、故人様の人柄やカラーを全面に表現させていただき、ご家族の皆様と共に作る、手作りのようなご葬儀は特に印象深いですね。
仕事を通じて個人的に成長したと感じる部分はありますか?
葬儀あとの手続きは、年金のことや相続のこと、墓じまいやお墓の引越しの手続きのことなど、本当に多岐に渡ります。これらを実際にやりながらお客様と一緒に学ばせていただきました。その経験をもとに、さらに深くサポートできるよう、ファイナンシャルプランナーの資格も保有するきっかけとなりました。
御社の強みはどこですか。
ずばり【面倒見のいい葬儀屋さん】であることです。私自身の強みも「面倒見の良いところ」だと思っています。喪主の立場は、人生において何度も経験するものではありません。だからこそ、手続きなど不慣れなことが多いですよね。そのご家族にいま必要なサポートをして差し上げ、少しでも心身の負担を取り除いてあげたい、という気持ちでいます。
その強みが活きたエピソードを教えてください。
愛光式典では、まずご家族構成をしっかりと理解したうえで、そのご家族にとってベストな提案を心がけています。葬儀のことはもちろんですが、例えば葬儀あとの相続・役所手続き・墓じまいなど、他社を紹介するのではなく、自社にてお困りごとを徹底的にサポートできる体制を整えています。特にお子様がいらっしゃらず、お連れ合いを亡くされたご高齢の方や、ご自身で手続きをすることが難しい方も多くいらっしゃいますので、そういった方には特にお役に立てているのではないかなと思っております。
どのような想いをもった社員さんが多いですか?
愛光式典は家族で営んでいる葬儀社です。同じ血が流れているからこそ、「一緒におみおくりをする」という【その家族に寄り添う気持ち】が自然と強くなります。また、故人様を大事にケアし、大切に思う気持ちも皆、強いですね。
井桁さんの宝物は何ですか?
私が学生の頃に亡くなった祖母からの手紙です。「がんばりなさい」と励ます内容が書いてあり、時折り読み返すと今でも背中を押してもらっています。
何をしている時が一番幸せですか?
我が家にはダックスフンドの愛犬が2匹いるのですが、その子たちが楽しそうに走り回ったり遊んだりしている姿をみているときが、とても幸せです。いつまでも元気でいてほしいと願っています。
今一番やりたいことは何ですか?
人の生死に関わる仕事ですので、24時間365日、いつ要請があってもすぐ出動できるよう、基本的に遠出はできません。そのため、私の人生で一度も家族旅行というものをしたことがないのです。もし叶うのであれば、両親が元気なうちに、みんなで家族旅行をしてみたいですね。
葬儀業界の中で、愛光式典さんの目標は何ですか?
多様な時代に合う、柔軟な提案力を磨き続けることです。
その目標を達成するための取り組みを教えてください。
多様性の時代と言われる中で、【お葬式】に対する価値観も以前とは大きく異なってきていると感じています。死生観については、非常にデリケートで触れづらい部分ではありますが…一個人の意見として、人の最期が単なる「遺体処理」であってはならない、と考えています。時代や形式は変わっても、大切な方とのお別れのありかたを、その時代や状況、そして何よりその人、そのご家族に本当に合う形でご提案していきたいと思います。