家族葬は後悔する？後悔やトラブルを防ぐための対策

家族葬を選んだことで、親族から「なぜ家族葬にしたのか」と言われる場合があります。特に、昔ながらの葬儀が当たり前と思っている親族からは理解を得にくいことがあります。このようなトラブルを防ぐために、事前に家族葬にる理由を丁寧に説明しておくことが大切です。

家族葬では少ない参列者で執り行う式です。こじんまりとするため、寂しい印象になる可能性があり、後になって「もっと多くの人に参列してもらえばよかった」と感じることがあります。故人の交友関係を考慮し、親族だけでなく親しい友人にも声をかけるなど、参列者の範囲を決めましょう。

家族葬では香典を辞退するケースがあります。しかしそのため、葬儀費用の負担が大きくなることも。香典を受け取るか辞退するかの判断は、家族でよく話し合い、経済的な状況や親族の意向を考慮して決めることが大切です。

家族葬後、参列できなかった人々から弔問の希望があり、その都度対応するのは遺族にとって負担となります。
多くの人が弔問にくる場合、家族葬の後にお別れ会や偲ぶ会を開催するなどがいいでしょう。

「葬儀の口コミ」で行った調査では「実際に家族葬を行って、後悔はしましたか？」という質問に対し、約9割の方が『全く後悔していない（60.0％）』または『あまり後悔していない（30.9％）』と回答しました。
家族葬にして後悔をしたという割合は実際は少ないです。

後悔した理由として『予想以上に参列者が多くなった（30.4％）』と回答した方が最も多く、『葬儀の費用が予想より高かった（26.1％）』『葬儀の内容が簡素すぎた（21.7％）』と回答した人もいました。
参列者を絞ったつもりが、思ったより多くの弔問客が来たことで後悔した、という例が多いことが分かります。また約1割の人が「故人とのお別れの時間をゆっくり取れなかった」と後悔しています。

家族葬を行う前に、親族間で十分な話し合いを持つことが大切です。故人の意向や家族の希望を共有し、全員が納得できる形を目指しましょう。特に、参列者の範囲や葬儀の形式について意見が分かれることがあるため、事前に調整しておくことで後々のトラブルを防げます。

家族葬にするかどうかを判断する際に、故人の交友関係などを調べて、参列者の範囲を慎重に判断しましょう。
故人が習い事をしていた場合や、近所の方と仲良くしていた場合などは家族葬にしてしまうと、想像以上の参列者が来たり、葬儀後の弔問に追われる可能性があります。
できるだけ亡くなる前に交友関係を把握しておくと安心です。

香典を受け取るか辞退するかは、事前に決めておきましょう。
香典を辞退することで、香典返しの手間を省けるメリットがありますが、葬儀費用を全額自己負担するデメリットもあります。
家族の経済状況や葬儀の見積もりの金額、参列者の負担を考慮し、適切な判断をしましょう。

「想像以上に費用が掛かった」と後悔する声も聞かれます。そのため事前に葬儀にかかるすべての費用の見積もりをもらっておくことが重要です。
見落としがちな追加費用は下記のようなものがあげられます。

• ・お坊さんへのお布施（戒名や読経）
• ・料理代や返礼品代
• ・安置にかかる費用（安置室やドライアイス）

家族葬では香典を辞退することも多く、費用負担が増える可能性もあります。事前に総額でいくらぐらいかかるのかの見積もりをもらっておきましょう。

家族葬の他に葬儀形式には一般葬や直葬があります。それぞれの違いを解説します。

家族葬と一般葬の違い
一般葬は会社関係者や友人、近所の方など幅広い方が参列する伝統的な形式です。家族葬が30万～100万円程度であるのに対し、一般葬は100万～200万円とより高額になります。参列者が多いため会場も大きくなり、式の進行もより格式ばったものになりがちです。

家族葬と直葬の違い
直葬は儀式をほとんど行わず、家族のみで火葬を行う最もシンプルな形式です。家族葬より更に費用を抑えられ、10万～30万円程度で執り行えます。
家族葬では通夜や告別式などの儀式を行い、親しい方々と共に故人とのお別れの時間を持てるのに対し、直葬ではそうしたお別れの時間がほとんどありません。家族葬は直葬よりも費用は高くなりますが、大切な人とのお別れの時間を持ちたい方には、直葬よりも家族葬が適しているでしょう。